ノートパソコンの熱でペニスにやけど?

アメリカのニュースによると、スウェーデンのある男性が、ノートパソコンを腿の上に乗せて使っていてペニスを火傷してしまったという。

被害を受けたこの50歳の科学者はレポートの執筆に没頭していたため、股のあたりが熱くなっていることに気づかなかったが、翌日、陰部が赤く炎症を起こしていたという。これは、男性を治療したクラエス=ゴラン・オステンソン医師が、イギリスの医学雑誌『ランセット』に投稿したもの。患者の科学者の名前は伏せられている。

数日後、科学者のペニスと陰嚢には水膨れができた。水膨れが破れ、化膿して「おびただしい量の」膿が出た後、かさぶたになったと、オステンソン医師は書いている。

しかし、この事件には多くの疑問が残る。「パンツもズボンも」はいていた男性がわずか1時間ほどノートパソコンを腿の上に乗せて使ったからといって、なぜペニスに火傷を負うのか? パソコン・メーカーは今後、ペニスを火傷する恐れがあると消費者に警告するようになるのか? これまでにも同じようにペニスを負傷したという人からの苦情はあったのか?

ノートパソコン・メーカー大手6社に、このペニス火傷事件について電話取材したところ、その都度嘲笑を受けることとなった。

アジアのパソコンメーカーの広報担当者は、冗談を飛ばした。「わが社は説明書に、『パソコンを腿やそのあたりのモノの上に載せたりしないでください』などといった文面を入れることは絶対にしませんよ。こんなコメントでよろしいでしょうか」 

ある米国メーカーの担当者は、ワッハッハとひとしきり笑った後、「ほ、本当ですか? その、あー、ご質問については、折り返しお電話しましょう……」と答えてくれた。

いくつかのメーカーは、電話取材に応じることさえしなかった。

だが、ひとつ確かなのは、ノートパソコンの高速化と高性能化が進むにつれ、発熱量も大きくなっていることだ。コンピューターで使われているチップの性能は、18ヵ月で倍になるが、メーカーはチップから発生する熱の処理に悪戦苦闘している。

「標準的なノートパソコンに使われているプロセッサー・チップは、70~75℃ほどになる。だから、(ノートパソコンを使っていて)火傷する可能性は、確かにあると思う」と、アメリカのサーマコア社(電子機器向けの温熱調節製品を設計・製造している)の広報担当者は言う。

しかし、ほとんどの人は、コンピューターでペニスに火傷を負うという話には懐疑的だ。

米AKラップトップ・リペア社(カリフォルニア州ウッドランドヒル)でコンピューター修理に携わっているマーク・シュニットマン氏は、それに少しでも似たような苦情を顧客から受けたことは一度もないと言う。現職に就いて7年間、冷却ファンやチップ、あるいはサーモスタットや換気の不良で過熱するノートパソコンを数多く修理してきたのにもかかわらずだ。

「たぶん、その人は医師にすべてを正直に話していないんじゃないかな。裸でいたのかもしれないし、ことによると、コンピューターだって使っていなかったかも……このごろはみんな、いろいろと変わったことをやっているからね」

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